6月のテーマ : 「救急法」 研修記録 

  〜 野外活動協会 カウンセラーがキャンプ場での実践を踏まえた救急法の研修を行ってきました 〜


  ・ 「救急法」の必要性

豊中市青少年野外活動協会では、毎年、夏季事業の前に、救急法の研修を行っています。

今年は、日本赤十字社の救急法指導員の講師の先生に来ていただき、正しい救急法の講習をしていただきました。

自然の中で普段の生活とは違った、野外活動(野外炊事、山登り、キャンプファイヤー、川遊びなどなど)をする場合、すり傷や切り傷など、注意しなければ怪我などにつながることもあります。

参加者の子どもたちが、ケガをしてしまった場合、あわてずに、正しい手当てで対応する。基本的な救急法の技術を学び、夏のキャンプに備えます。

 ・研修初日、ケガを事前に予防する
   「危険場所探しハイキング」  

班ごとに分かれて、自然の家内や、ハイキングルートを歩き、危険な箇所はないか?歩くときに気をつけることはないか?などを見ながら歩きました。

当日は、あいにくの雨。傘やカッパを着て裏山まで登った班と、センター内のテントサイトなどを細かく見回った班に分かれました。

1時間ほど見回ったあと、山小屋で、危険予測マップを作りました。
危険予測マップには、以下のようなことがあげられました。

◇当日雨が降っていたことでよく分かったのですが、道の途中にある丸太の木の上に乗ると、滑って 転倒しやすい。(その他にも、石や木が滑りやすいことがよくあげられました。)
◇道に張り出した枝は顔や体に当たりやすい。
◇ 茂みの中には、ウルシなどがあり、触るなどすると、かぶれる人もいるかも。
◇傘を持って歩くと山歩きでは危険。
◇階段の木が腐っていて壊れているところがあった。(ワークで修理しました。)
◇カッパを暑いのに我慢してきていると、熱中症になるかも。
◇蜂の巣や、アブに注意。

などがあげられました。
ケガをしたときの対処よりまず、ケガをしないための注意も重要だということを学びました。

 ・ペアになって学びました!
  「安静の確保」

  手当て、や搬送する場合にも大切な、安静を確保すること。自然の家にある物品を使って、練習しました。

◇回復体位
◇保温  

 ・みんなが体験しました!
  「蘇生法」

人が倒れて、意識がもうろうとしているとき、意識がなく、呼吸をしていないとき、心臓が止まっているときの救命手当てを学びました。

◇意識の確認
◇気道確保
◇呼吸の確認

◇人工呼吸
◇循環のサインの確認
◇心臓マッサージ

◇救急シュミレーション
 
自然の家で、もし、意識を失って倒れている人がいたら・・・?

意識を失った人の救助の一連の流れのシュミレーションを行い、対処法だけでなく、傷病者が出た場合の、連絡方法や装置の場所確認なども行いました。

◇AEDの使用方法

 ・カウンセラー同士で確認をしながら行いました。
 「止血法」

◇直接圧迫止血
◇間接圧迫止血
◇三角巾を使った各部位の止血
◇骨折、捻挫の場合の固定方法

**ここまでで、お昼から始まり、夜まで行った一日目のプログラムは終わり。**
明日に備えてゆっくり寝ます。自然の家の前には川が流れていて、この時期、沢山のホタルが飛び回っています。ホタルを見れたカウンセラーも・・・。

 ・朝も早よから講習開始!
 「野外炊事における危険予知」

 ねむけ眼をこすりながら、朝の集い。(妖精のような、カワイイ?!)3人のカウンセラーが体操、歌、ゲームを教えてくれた後は、早速野外炊事で朝食を作ります。ここではただ、野外炊事をするだけでなく、野外炊事をするうえでの危険箇所、危険な場面、注意しないといけないところを、考えながら、朝食を作りました。

 朝食後、みんなで、注意点を話し合って、お互いの気づいたところ、気づかなかったところを記録しました。

野外炊事における危険予知
◇ 包丁でものを切りながら、よそ見をしない。手を添える方法は「猫の手」で硬いものなどは注意して切る。
◇包丁を持ったまま歩き回らない。流しに持っていくときは、回りの人に「包丁が通るよー」と、声をかけながら注意を呼びかける。
◇かまどの火でやけどをしないように、火の前にいるときは、長袖、軍手を必ず着用する。
◇化学繊維のものなどは、熱で溶けた場合、皮膚にべたりと付着するので、綿の素材のものを使用する。
◇かまどをはさんで、物のやり取りをしない。
◇薪を縛っている針金や、薪などは、足元に置きっぱなしにしないで、所定の場所に置き、つまづいたりしないようにする。(かまどの前、刃物を持っているときなどにこけないように)
◇調理が終わった後のかまどの火を移動するときは、周りの人に、「火が通るよ」と声をかけて注意を呼びかける。
◇かまどの火の前にずっといて、顔が真っ赤になっている子どももいるので、随時火のそばから離して顔を洗わせたり、長袖を脱がしたり、水分を補給させたりして、熱中症になるのを防ぐ。
 

  ・女性でも、体の大きな人を運べます!
   「搬送法」

食後は早速、野外での研修。昨日の雨がうそのように晴れて、研修日和です。

傷病者の搬送は非常に重要です。そして、傷病者を動かしたり運んだりすることは、どんな場合にもあるていどの危険を伴います。慎重にかつ、正しい方法で搬送し、傷病者に不安や動揺を与えないことが重要です。

何人かに傷病者の役になってもらい、担架などで運ばれるときどんな状況か、不安はあるかなどを聞き、搬送する側の気持ち飲み出なく、搬送される側が不安にならないような心遣いなども体験をもって研修しました。

◇1人で運ぶ方法
◇2人で運ぶ方法
◇担架を作って運ぶ方法
◇ヒューマンチェーンで担架がなくても運ぶ方法

 ・いよいよ終盤。研修で学んだことを生かそう!
   「大災害シュミレーション」

ちょっと休憩。・・・の間に、カウンセラー何人かが呼び出され、別の場所。なにやら起こりそうな雰囲気が・・・。

「自然の家の野外活動センター内でがけ崩れが起こり、負傷者が多数出た」という想定で、応急手当、連絡体制、搬送方法などを実際にシュミレーションしました。

このシュミレーションの時間自然の家のNPO野協職員と、同じ期間に自然の家に宿泊していた方々にも協力をいただき、実施しました。

約1時間弱のシュミレーション研修でしたが、みんな、傷病者役の人を搬送したり、連絡を下まで伝えに行ったり、保温のための物品を取りに行ったりと、走りまわっていました。

野協でも、このようなシュミレーションは初めてだったので、要領もなかなかつかめなかったのですが、終わった後の振り返りの時間には、色々な課題や、「次はこうしよう」といった色々な案が出ました。
また、搬送した人の話だけでなく、傷病者役をやってくれた人にも意見を聞き、どんなことで、安心感を与えられたか。どんなときに不安になるかなどの意見を聞きました。

講師の先生の講評では、今回はみんなが研修をしたばかりでまだ身についていない所もあり、今までにやった事のないことだったので、戸惑いも多くあったと思いますが、今回みんなが、「次はこうしよう」、「こうしたら良かった」と思った事を忘れずに、次につなげてもらえれば良いと思います。ということばをいただきました。また、このような野外でのシュミレーションをおこなっった事で、自然の家だけでなく、他のキャンプ場に行っても、同じように危険予知や、もしも災害が起こったとき、ここでやったことが、応用として、役に立っていくとおっしゃっていました。

 ・昼食後は、講師の先生への質問タイム!

   今まで研修を行った所で分からない所や、キャンプでありがちな、ケガの処置についての質問が出ました。

「終わりに・・・」

講師の先生は、「救急法って、特別なことじゃないんです。目の前で痛がっていたり、苦しんでいる人を『何とかしよう!』という気持ちが大切なんです。」ということをお話してくださいました。救急法は、まずその気持ちがあってこそ身についていくものなのだなと感じました。

最後になりましたが、大災害シュミレーションの研修時に力を貸してくださった、大人がトムソーヤOB会参加者の皆様ご協力ありがとうございました。
  そして、今回2日間にわたって、私たちカウンセラーと自然の家で生活をともにし、色々な講習をしてくださった、日本赤十字社の救急法指導員の先生、そして、いつもニコニコと先生のそばにいて、傷病者の役を引き受けてくれた先生のお子様。本当にありがとうございました!!